この記事はこんな方におすすめ
・小さな労力で大きな成果を得たい!
・職場の一体感を高めたい!
・無駄なコストを小さくしたい!
読む時間:3分
今回のテーマはシンプルなルールです。シンプルであるということは、それだけで強力です。人はマルチタスク(同時進行)よりも、シングルタスク(一つに集中)の方が大きな力を発揮することが証明されています。それは職場でも同じです。自分たちが持っている力を、価値に変えて最大限発揮したいですよね。
しかし人が増えたり、作業が複雑になると、ついついルールが増えてしまいます。本当は安全や効率性のためにルールを作り始めたのに、いつの間にかルールが増えてがんじがらめになってしまう。または、自分たちが作ったルールが浸透せずに、せっかくのルールが形骸化している。どの職場にもあることですね。そんな問題に一石を投じましょう!
マサチューセッツ工科大学(MIT)の上級講師であるドナルド・サル氏と、スタンフォード大学の教授であるキャスリーン・アイゼンハート氏は、共著であるSIMPLE RULESにてシンプルなルールの原則を以下の4つにまとめています。
・ルールが少ない
・使用者がカスタマイズできる
・具体的である
・柔軟性がある
このルールの数は少ないか?
使用者がカスタマイズできるか?
具体的か?
柔軟性があるか?
と考えてみましょう。
次に、ルールの数はどのくらいが良いでしょうか。人が頭の中で一度に留めておける数(ワーキングメモリ)はおおよそ3.5個です。これ以上になると、覚えるのが一苦労となるため、職場に浸透しづらくなります。
そのためルールの数は3つに絞ることをお勧めします。
例えば私の場合、仕事をする際のルールは以下の3つです。
・問題解決と人材育成の領域で、それに見合う報酬がある
・自分の首を絞めない(特に時間)
・信頼できる誠実な相手
数が少なく、カスタマイズができ、具体的で、柔軟なものを目指します。
次にルールの作り方です。ルールを作る時に欠かすことができないことは、明確な目的です。このルールは「何のため」「誰のため」なのかを設定します。これがなければ、ルールが始まりません。
そして作る人です。人には傍観者効果や社会的手抜きといった心理効果があります。「自分は関係ない」「自分は手を抜いてもバレない」つまり、自分が作ったものじゃないから知らない。別にどうでも良い。という空気を生みます。これを逆手に取りましょう。ルールを作る時は現場の人達を交えて作るのです。例えば年齢ごとに一人ずつ選出する、部署ごとに選出すると有効です。
ホーソン実験と呼ばれる組織研究の初期の実験からも、選別によって誇りが生まれ、生産性が高まることが明らかになっています。
当事者意識は、改善の作業を通じて生まれます。
ルールは一人で作らずに、現場を交えて作りましょう。その時の人数は、5人前後です。私も職場でマニュアルやフローチャートなどを作成してきました。その際に現場のスタッフを交えた場合は、良く浸透することを実感しています。そして一体感が高まっていきます。
ルールは一度作って終わりではありませんので、この作業を繰り返し、素晴らしいルールへと発展させていきましょう!
まとめ:
・ルールの数は3つにし、カスタマイズでき、具体的で、柔軟なものにする。
・「誰のため」「何のため」を明確にする。
・現場を交えて、5人程度で作る。
本内容は、参考資料を元に考察したものです。そのためあくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
ドナルド・サル、キャスリーン・アイゼンハート:SIMPLE RULES「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える
Cowan N et al: Age differences in visual working memory capacity: not based on encoding limitations
Harvard Business School: Baker Library Historical Collections. The “Hawthorne Effect”
リサーチ協力のWhite.Crowさんのブログもオススメです:
https://academictheories.com/
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