この記事はこんな方におすすめ
・目の前の問題を解決したい!
・不安を解消したい!
・創造性を高めたい!
読む時間:5分
今回のテーマは問題解決です。問題や課題を解決すると、毎日の生活や仕事の満足度が飛躍的に高まります。また問題解決能力は出世にも関わるというデータもあります。人工知能革命(AI革命)や新型コロナウイルスの感染拡大による世界の大きな変化に対応するためにも、問題を解決する力、つまり創造性を磨きましょう。職場で問題を解決できるあなた、魅力的です!
そうはいっても多くの方が、
・問題解決は難しい
・頑張っているがうまくいかない
・だからいつも不安
という想いを抱いているのではないでしょうか。問題解決は自分には関係ないと思いつつも、日々何かしらの問題が目の前にあります。そしてそれらに対してどうすることもできず、イライラしたり、気が滅入ったり。
そこで今日は2つの方法をご紹介します。まずはテンプル大学の研究です。この研究では、トレーニングの種類によって、洞察や閃きが必要な創造的な問題解決が促進されるのかについて調べました。そのために計220名を対象にし、異なるトレーニング群で分けて、創造性が必要になる問題解決の課題に挑戦してもらいました。トレーニングの内容は、与えられたアイテムから、共通のカテゴリーを見つけるトレーニング。複雑な図形の中から、予め見せられた単純な図形を見つけるトレーニング。100個の単語を読んで、ある刺激に対して思い浮かんだ単語を書いていくトレーニング。創造的な問題解決課題は7つあり、一例として、「ろうそくと釘とマッチ箱を使って、火が上向きになるようにろうそくを壁にくっつけてください」といった内容です。
その結果、アイテムの共通カテゴリーを見つけるトレーニングをした群の成績が、他のトレーニングと比較して約1.5倍、良かったのです。たくさんの知識を持ち、目の前の問題との類似性を見つける力が大切になるということです。あぁ、これは以前経験したあれと同じだな。という感じです。患者さんの行動を変えることと、新人スタッフの教育は同じことではないか?といった具合。歴史(日本史や世界史)を学ぶ意味が科学的に証明されたと言えるかもしれません。
次はハーバード大学の研究です。この研究では、物事(エピソード)を細かく思い出す(書く)ことが、問題解決や気持ちの問題(ウェルビーイング:Well being)にどんな影響があるのかについて調べました。実験の方法を簡単に説明すると、将来の不安について30個書いて、それぞれについて詳細に書くように指示します。そしてこれらをさらに深める刺激を使った時と、あまり深めない刺激を使った時とに分けます。それぞれの後に、対人関係に関する問題解決課題と、気分を測るアンケートに答えてもらいました。
その結果、詳細に書いて深めた後の方が問題解決の成績も、不安などの感情も良い結果でした。つまり、対人関係や自分の気持ちに関しては、詳細に書く作業が良いようです。
これにはワーキングメモリが影響しているかもしれません。(ワーキングメモリに関する記事はこちら)
書き出すことにより、頭の中を外に出すことができます。これにより、より多くのことを同時に考えることができます。だから問題解決能力が高まったり、イライラしにくくなるのだと思います。
私はとにかく書き出します。頭の中だけであまり考えません。書きながら考えます。(書く力についての記事はこちら)
共通点を探すこと、そして書きながら考えること。すぐにでもできる方法です。ぜひ、使ってみてください!
(創造性の脳内活動に関する記事はこちら)
まとめ:
・知識と目の前の問題の共通点を探す。
・考える時はとにかく書き出す。
本内容は、参考資料を元に考察したものです。そのためあくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
エン・ジャパン調査2015「出世する人、しない人」
Chrysikou EG: When Shoes Become Hammers: Goal-Derived Categorization Training Enhances Problem-Solving Performance.
Jing HG: Worrying About the Future: An Episodic Specificity Induction Impacts Problem Solving, Reappraisal, and Well-Being.
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