この記事はこんな方におすすめ
・スタッフに元気良く働いてもらいたい!
・生き生きとした職場を作りたい!
・気持ちよく寝たい!
読む時間:4分
結論:アルコール、糖尿病、肥満、うつ病は睡眠に負の影響を与える!
今回のテーマは睡眠と健康です。これまで睡眠時間、睡眠と記憶、活動時間帯の違いについてお伝えしてきました。睡眠はすべての活動の土台です。個人の活動の積み重ねが組織の力になります。この記事を通して、睡眠に関する理解をさらに深めてくださいね!
まず初めに悩みの確認です。
・何が睡眠を妨げているのかわからない。
・睡眠に関する情報が多すぎて混乱する。
・考えすぎてよく眠れない。
といったところでしょうか。私も睡眠の質を意識しすぎるあまり、考えすぎて逆に睡眠の質を落とした経験があります。今回は2018年に報告されたレビューを参考にしながら、睡眠と健康についてシンプルに紐解いていきます。
まずご紹介するのは、ジョーンズホプキンス大学の研究が行った睡眠とアルコールの関係について。この研究は1573人を対象とした大規模な調査です。18歳以上を対象としてなんと平均12年間も追いかけて調査しました。
この研究からわかる重要な点は2つ。不安があり、かつ睡眠阻害が起きている場合は、アルコール関連の問題行動を起す人が多くなること。もう1つは、不幸感があり、かつ睡眠阻害が起きている場合、アルコール関連の問題行動を起す人が多くなることです。
つまり、感情と睡眠とアルコールの間にはなんらかの関係性があるということです。今回の研究は調査なので因果関係(原因と結果)はわかりません。この点は注意が必要です!アルコールが原因で睡眠が悪くなるのか、睡眠の悪さが原因でアルコールに頼るのかはわかりません。
対処法としては、眠れなかったり、気分が落ち込んだりしたとしても、アルコールの力に頼らないことです。頼ってしまうと、悪循環が(負の連鎖)始まります。まずはアルコールを避けましょう!
次も調査研究です。こちらはペンシルベニア州立大学とスペインのマドリード自治大学の共同研究。1741名を対象とした大規模調査です。この研究では日中に起こる過剰な眠気と、健康状態との関係について調査しました。またこちらも先ほどの研究と同じく調査研究なので、因果関係はわかりません。
結果ですが、まず20代は日中眠くなる。心当たりがあります。そして興味深いことは、70歳後半から急激に日中の眠気が増加します。85歳辺りから20歳の眠気具合を超えます。日中眠くなってお昼寝をする。その結果夜に眠れなくなる。だから睡眠導入剤を使う。という悪循環を生んでいる要因かもしれません。
次に健康状態ですが、BMIが28を超えると日中の眠気が強くなる。つまり肥満です。もしかすると裏に睡眠時無呼吸症候群が隠れているかもしれませんね。とにかく、肥満は睡眠を阻害する。
さらに糖尿病。糖尿病を持っている人は、もっていない人とくらべて眠気が1.9倍。うつ病に関してはなんと3.3倍。
今回の研究も因果関係はわかりませんが、年齢、肥満、糖尿病、うつ病が睡眠と関係していることがわかりました。だからこそ、肥満、糖尿病、うつ病を改善させることが大切ですね。しっかり寝る環境を作りつつも、食事や運動も大切にしましょうということになります。
まとめ:
・寝るためのアルコールを避ける
・年齢、肥満、糖尿病、うつ病が睡眠障害と関係している
・寝る環境だけでなく、食事や運動にも気を付けよう
睡眠時間、睡眠と記憶、活動時間帯の違いも参考にされてください。
本内容は、参考資料を元に考察したものです。そのためあくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
Kivelae et al: Chronotype and psychiatric Disorder. Current Sleep Medicine Reports, 4, 94-103.2018
Crum RM et al: Sleep Disturbance and Risk for Alcohol-Related Problems. Am J Psychiatry, 161, 1197-203. 2004
Bixler EO et al: Excessive Daytime Sleepiness in a General Population Sample: The Role of Sleep Apnea, Age, Obesity, Diabetes, and Depression. J Clin Endocrinol Metab. 90, 4510-5, 2005
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https://academictheories.com/
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