この記事はこんな方におすすめ
・相手の話をしっかりと理解したい!
・心理的安全性の高い職場を作りたい!
・相手との信頼関係を築きたい!
読む時間:3分
結論:相手の顔を見て、こちらも軽く笑顔や相槌をしながら話を聞くと、相手の話をよく認識できる。
今回のテーマは話を聞くです。信頼関係を築くためのポイントは、相手の話を聞き、そして理解することです。相手の話を聞くだけでは不十分です。やはり、理解することが重要です。相手の心を開くコツに関する記事と併せてお読み頂けると実践力が高まります。
・相手の顔を見ることは大切だけど、その根拠は?
・相手を見るだけで良いのか?
・耳だけで十分ではないか?
という声もあります。今回はこれらに対して、2018年に報告されたレビューの中から2つの論文をご紹介しながらお答えします。
まずは米国のメリーランド大学が中心とって行われた研究です。この研究では、耳から聞くだけでなく、相手の顔を見た方が音声の認識が高まるのかどうかについて、脳波を用いて検証しました。音声のみ、視覚のみ、音声と視覚の3つの条件で、聞き取りやすさを比べています。結果はもちろん、相手の顔や口を見た方が、音声の認識に関する負荷が小さく、正答率も高かった。やはり相手の顔を見た方が良いのですね。
次はハンキンス研究所の研究。日本人の方の研究です。この研究では、聞き手の口元の動きが、音の認識に影響を及ぼすかどうかについて検証しました。headとhadをどの程度聞き分けることができるのかについて、口を動かさない(顔を歪める)、軽く動かす(3回)、たくさん動かす(9回)という条件で比べました。その結果、軽く動かす時に、音声の認識率が高まりました。軽く相槌を打ったり、声に出したりしながら聞く方が良いのですね。顔をしかめても理解は高まりませんし、こちらが話してばかり(たくさん動かす)ではもちろん理解できません。
一見、当たり前のことに聞こえますね。しかし相手の顔を見て、相槌を打ったり、声に出したりしながら相手の話を聞くことができている人は、果たしてどのくらいいるでしょうか。ついつい忙しさに追われて、耳だけになってしまうことはありませんか?人は自分の話を聞いてくれる人を信頼します。この聞くとは、理解してくれるということです。相手の心を開くコツに関する記事も併せてお読みいただき、相手から信頼されるあなたになってください。
まとめ:
・相手の顔を見ながら話を聞くと、認識力が高まる。
・顔を軽く動かしながら話を聞くと、認識力が高まる。
本内容は、参考資料を元に考察したものです。そのためあくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
・Liebenthal E et al: An interactive model of auditory-motor speech perception. Brain Lang. 2018 Dec;187:33-40
・van Wassenhove V, et al: Visual speech speeds up the neural processing of auditory speech. Proc Natl Acad Sci USA. 2005 Jan 25;102(4):1181-6
・Ito T et al: Somatosensory function in speech perception. Proc Natl Acad Sci USA. 2009 Jan 27;106(4):1245-8
・D・カーネギー:人を動かす 文庫版
リサーチ協力のWhite.Crowさんのブログもオススメです:
この記事へのコメントはありません。